冷徹な数字：年齢と衰え

37歳ともなれば、伝説的なNBA選手でも衰えは避けられません。32歳時のPER（Player Efficiency Rating）18.7から、前シーズンは12.1まで低下。ディフェンシブ・ウィンシェアなどの高度な指標も34歳以降大きく落ち込んでいます。

『コーチキラー』というレッテル

統計以上の要素として、ロッカールームの人間関係が重要です。複数の情報源が、この選手が過去のチームで問題を起こしたことを確認しており、それが『コーチキラー』という評判につながっています。サンダーのような若手を中心に再建中のチームは、わずかな戦力向上のために化学反応を乱すリスクを負えません。

契約の現実

現在の年俸要求はパフォーマンスに見合っていません。1500万ドルの年俸では、VORP（Value Over Replacement Player）基準でリーグ最悪の契約の一つとなるでしょう。ヒューストンのラファエル・ストーンのような賢いGMは、衰えつつあるベテランを慌てて契約しないことを知っています。

希望はあるのか？

適正価格であればベテランリーダーシップの需要はあります。最低年俸での状況限定のベンチ要員としてなら可能性があるでしょう。しかし『Father Time』（時間の父親＝老化）には誰も勝てず、NBAフロントオフィスはノスタルジーよりデータを重視する傾向が強まっています。